もうすぐ春ですね/ラベンダー色の恋 | 花とゆめ1977年冬の増刊号、春の増刊号、全2回 コミックス未収録 | |||||||||
高校生になったばかりの石郷岡 (いしがおか) 久美が2人の男性の間で揺れ動く姿が描かれます。久美の気持ちに共感する女性も多いでしょうが、やっぱり自分の想いが相手にうまく伝わらないみつる君が気の毒。もっと大人になれと久美に言いたい!
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ガタガタファミリー | 花とゆめ1978年4号〜12号、全5回 コミックス未収録 | |||||||||||||||||||
ストーリーは連続していますが、やはり隔号連載という形で発表されました。4話で幸運を得て突然フランスへ行けるようになります。父親はそこにはいませんでしたが、5話では再び幸運な巡りあわせが起こり…、とストーリーは急展開していきます。 もう少しじっくり描ける内容だったと思われるのですが、担当の女性編集者の発案で始まった連載で、こやの先生自身が感情移入できず、早々に終わったそうです。ちょっと残念な作品でした。
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ダメ兄ちゃん | 花とゆめ1979年1号〜23号、全12回 コミックス未収録 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
杉田 柾 (まさき) は両親を亡くした大学生。うなぎ屋の2階に下宿しながら、生活費を稼ぐために日々牛丼屋でバイトをしていますが、一生懸命でまじめなのにドジばっかり。そんな時に、遠い親戚にあずけていた妹の桃が、兄を頼って上京してきます。 生活が苦しいながらも柾はひたすらにがんばり、桃は兄とくらしながらも新しい中学で学生生活を謳歌させてもらいます。やがて2人のまじめさと心やさしさに触れた牛丼チェーン店の店長 (社長では?) に認められ、明るい将来が見えてきたところで連載は終わります (2004年はBSE問題で牛丼屋も大変ですが)。 第1話で久しぶりに兄と再開した時の桃の表情がいいですね (右図参照)。照れながらも、うれしさを隠しきれないところがよく出ています。 主人公は一応桃なのですが、兄の柾の方がドジぶりは激しく、しかし桃の目から見る兄はタイトルの「ダメ兄ちゃん」とはまったく異なる妹思いのやさしい兄です。ドラマチックなストーリー展開はありませんが、ほのぼのとしていて良い作品です。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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七生ちゃん先生がんばって! | 花とゆめ1980年春の大増刊号、 別冊花とゆめ'80年夏の号〜'81年冬の号、全4回 コミックス未収録 | ||||||||||||||||
第1話では、東南中学の男子中学生、杉並かおるから見た教生の北斗七生 (ななみ) 先生が描かれます。ドジでとてつもない方向音痴ですが、それなりにしっかりした考えを持つ七生先生にかおるは少しずつ魅かれていきます。年下の異性から見ているせいか、見た目は子どもっぽいのに大人の色気が感じられる七生です。 続編では一転して、教職を目指す大学生の七生を主人公に話が進みます。ドジなのはあいかわらずですが、年下の異性からという視点がなくなったせいか、他のこやの作品のヒロインと同じような感じであまり色気は感じられなくなりました (一応大学生ですが、高校生、中学生といっても通用する感じです。もっとも第2話は高校生の頃の七生の思い出話ですが)。 最終話では年上の従姉の結婚に悩む姿が描かれ、教員試験に受かった自分も含めて、人それぞれに新しい出発の時が来たことに思いをめぐらす七生でした。
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(仮想) こやのかずこ選集 [文庫本版] 原画コレクション 未発表作品