こやのかずこ選集

「こんなコミック文庫を作りたい」

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 こやの先生が引退されて約25年、わずかに出版されたコミックスもとうに絶版で、今では古書や古雑誌でしか先生の作品を読むことができません。そこで、ちまたの出版社でたまに企画される過去の名作のコミック文庫化を、こやの作品についてホームページ上で試行することを思いつきました。

 なお、このページに掲載する文庫本の図は、あくまでCGで作ってみたもので、現存するものではありません。販売もしてません。念のため。

 独断と偏見で選んだ「こやのかずこ選集」全11巻+αのリストはこちらです。
  1. (第1期配本) こやのかずこ選集1「ダメ兄ちゃん」(作品+目次+解説その他で392ページ)<作品内容>
     なぜいきなり「ダメ兄ちゃん」からかと言うと、シリーズもので全12話とまとまっているからです。いくら絶版であるとはいえ、かつてコミックスとして発売された「食べなきゃソン!!」や「いただきま〜す!!」を最初に文庫化するのも能がないでしょう (と言ってもホームページ上の仮想文庫化の場合です。実際に文庫化されるのはかまいませんので是非!)。「ダメ兄ちゃん」は絵も円熟し、ストーリーもほのぼのとしており、殺伐した現代では一陣の涼風となる作品なので、文庫化第1弾として申し分ないのではないでしょうか?

    こやのかずこ選集第1巻「ダメ兄ちゃん」の表紙。
    開いたところ。「花とゆめ」連載時そのままです。

  2. (第1期配本) こやのかずこ選集2「いただきま〜す!! (1)」(作品+目次+解説その他で376ページ)<作品内容>
     「いただきま〜す!!」を最初に文庫化するのは能がない、と上で書きましたので、ここでは発表順に初期傑作選にするつもりでしたが、こういう企画ものは売れなければ企画が途中で中断する可能性があります。そこでやはり売れやすいようにと、こやのかずこ選集第2巻も連載ものでいくことにしました。
     「ダメ兄ちゃん」がややほのぼの路線だったので、もう少しギャグと感動部分が強いものがよいように思います。そこでやっぱり、第1に押すべきものが、こやの先生の代表作のひとつである「いただきま〜す!!」です (「食べなきゃソン!!」や「あいらぶ湯」は読み切り連載的な作品なので、ストーリーが続いている「いただきま〜す!!」の方が最初はよいと考えました)。
     最初は1冊にコミックス3巻分を全部入れて厚いのにしようかとも思いましたが、選集各巻の厚さを大体そろえた方が見栄えがよさそうなので、2冊に分けることにしました。そうすれば知らずに第2巻を買った人は続巻も買わなければならなくなるでしょう。選集第2巻、「いただきま〜す!!1」には第1話から第13話まで収録します。

    こやのかずこ選集第2巻、第3巻の表紙。
    第3巻「ほほえんでください」の扉で開いたところ。

  3. (第1期配本) こやのかずこ選集3「いただきま〜す!! (2)/ガタガタファミリー」(作品+目次+解説その他で384ページ)
     文庫本版「いただきま〜す!!」の続巻には第14話から最終回の第18話まで収録します。これだけだと1冊の半分くらいにしかならないので、考えた末に「ガタガタファミリー」全5話を追加しました。これも連載もので、ストーリーの連続した作品ですが、頭にもって来るほどの長編ではないので、このあたりに入れるのが順当でしょう。でも十分に面白い作品です。
     しかしこれでもややページ数が少ないので、さらに「花とゆめ」時代の読み切り短編のうち、珠玉の作品2編、「ほほえんでください」と「お兄ちゃまは他人」を巻末に入れることにしました。順番はこの通りで、個人的に好きなほのぼのラブコメディ系の「お兄ちゃまは他人」がトリにふさわしいと思います。
     これで3巻までそろいました。手は抜いていないつもりですが、いかがでしょうか?

  4. (第1期配本) こやのかずこ選集4「あいらぶ湯 (1)」(作品+目次+解説その他で392ページ)<作品内容>
     第4巻も連載ものでいきたいと思いますが、ここはやはり「あいらぶ湯」シリーズでしょう。この作品は新旧2シリーズがありますが、これまでコミックス化されたのは新シリーズ14話のうちの6話だけ。ここでは当然全作品を掲載します。
     発表時期が少し遡るので、絵柄の違いが出て違和感を覚える危険はありますが、やはり旧シリーズ3作品が原点なので、まず冒頭にもってきます。そして新シリーズは第1話から第9話まで収録します。

    こやのかずこ選集第4巻と第5巻の表紙。
    第4巻収録旧シリーズ第1作。

  5. (第1期配本) こやのかずこ選集5「あいらぶ湯 (2)/七生ちゃん先生がんばって(作品+目次+解説その他で384ページ)
     文庫本版「あいらぶ湯」の続巻には新シリーズの第10話から最終回の第14話までを収録します。これだけだと1冊の半分にもならないので、この巻にはさらに読切作品の「いつかの春に」、「ペッタンコ物語」、「のっぽ・リトルストーリィ」、そして最後に「七生ちゃん先生がんばって」シリーズ全4話を追加しました。
     「いつかの春に」だけ別冊マーガレットに掲載された作品ですが、76年のものなので「花とゆめ」時代の作品とそれほど違和感はないでしょう。この作品は少ししんみりとした内容で、「ペッタンコ物語」はギャグ調が強く、一方「のっぽ・リトルストーリィ」の方はほのぼのしたコメディと違いがありますが、いずれも将来への夢を抱いて前向きに生きようとするところで終わっており、好感がもてる作品群です。
     「七生ちゃん先生がんばって」シリーズはこやの先生最後の作品で、その分思い入れがあります。このシリーズでも最終話の「それぞれの出発」で同じようにこれからの人生に希望をもつところで終わっていますので、この巻までの5冊を第1期配本分とし、一区切りつけるということでいかがでしょうか?

    第5巻の最終ページ「それぞれの出発」。
    第1期配本全5巻の背表紙。


  6. (第2期配本) こやのかずこ選集6「食べなきゃソン!! (1)」(作品+目次+解説その他で392ページ)<作品内容>

  7. (第2期配本) こやのかずこ選集7「食べなきゃソン!! (2)」(作品+目次+解説その他で392ページ)<作品内容>
     第2期配本の筆頭はやはり連載もので代表作のひとつ、「食べなきゃソン!!」でしょう。コミックス未収録の4回分を加えた全24回全話を2冊の単行本に収録します。
     第6巻には第1回から第14回まで収録します。第7巻には第15回から第24回まで掲載しますが、これだと1冊の2/3くらいにしかならないので、ほぼ同時期に発表された読切作品の「もうすぐ春ですね」、「ラベンダー色の恋」、「庭先でひろった秋」、「雲の峰」、「殺意」を収録します。「殺意」は4ページの小品 (ギャグまんが) ですが、こやの先生キャラが主人公として登場しているのでトリにふさわしいのでは。

    こやのかずこ選集第6巻と第7巻の表紙。
    第7巻、コミックス未収録回。

  8. (第2期配本) こやのかずこ選集8「読切傑作集 (1) チビという名の女の子ほか(作品+目次+解説その他で392ページ)
     第8巻からは、マニアックというか、資料性が高いというか、読切作品を集めた短編集が続きます。第7巻の構想を発表してから約半年のブランクがあきましたが、実は個々の作品のページ数をいちいち勘定するのが面倒だったからです (書籍のページ数は製本の都合上8の倍数でなくてはならないそうなので、いいかげんなページ数にはできません)。
     こやの先生は、特に別冊マーガレットで活躍されていた時期に多数の読切作品を発表されています。そのすべてを掲載することはできませんが (全集ではないので)、大部分を掲載するとなると4巻くらいになります。そこで作品の傾向でおおまかに分けてみました。
     こやの作品はコメディが多いのですが、その内容を単純に喜劇、悲劇と分けることはできません。そこで第8巻では、哀愁を帯びたコメディ作品を集めてみました。別名「哀愁編」です。
     まずは表題作の「チビという名の女の子」、続いて初期名作の「おねえさん」を配します。その後は初期作品の (未熟ながらいい味のある)「ハロー幽霊くん!」、「男の子をつかまえろ!」、「風のメルヘン」、「女ですもの!」、中期の傑作の「ラブ♥ホームイン」、「すてきなお嬢さん」、「春よ来い来い」、「Oh!変身!?」、「秋がおくってくれたもの」、「雪の夜には毛布をだいて」と続き、別マ時代の最後期の名作「黒髪赤っ毛ちぢれっ毛」で終わります。

    こやのかずこ選集第8巻と第9巻。
    第8巻「おねえさん」、第9巻「かもめと海と…」を開く。

  9. (第2期配本) こやのかずこ選集9「読切傑作集 (2) 燃えるヴァージニアほか(作品+目次+解説その他で392ページ)
     第9巻では、悲劇的な作品を選びました (例外あり)。別名「悲壮編」です。
     まずは花とゆめ時代の傑作「あなただけ… (4つの愛の物語、STORY 3)」、異色作「かもめと海と…」を配し、比較的小品の「いつかどこかで…」、「幸せ色の風」と「幸せ色の光の中に」の連作、唯一のSF作品「雪女の森」、そして100ページの大作「燃えるヴァージニア」を載せ、最後は「れんげ広場の仲間たち (4つの愛の物語、STORY 4)」でまとめます。

  10. (第2期配本) こやのかずこ選集10「読切傑作集 (3) デニーの奇術大作戦ほか(作品+目次+解説その他で392ページ)

  11. (第2期配本) こやのかずこ選集11「読切傑作集 (4) 章子の旅ほか(作品+目次+解説その他で392ページ)
     第10巻、第11巻では、掛け値なしのコメディ作品を集めました (例外あり)。別名「喜劇編 (1)、(2)」です。
     第10巻では、デビュー作の「ちびっこ天使」、初期名作の「あなぐま先生」、「すてきなMr,ミス」、「女の子とサクランボ」、「おれとおまえはライバル同志」、別マ時代の中期から後期にかけての傑作の「暗闇のロマンス」、「ワン・ニャン騒動記」、「ちょっとおかしな女の子」、「愛のスクールバス」、表題作の「デニーの奇術大作戦」、「げに男というものは…」を並べ、最後にちょっとしんみりする「センセ大好き!!」と「わたしのサミュエラ (4つの愛の物語、STORY 1)」を配します。
     第11巻では、初期作品の「わが家は1ダース」、「フレー!フレー!あにき」、「もしも悪女が恋をしたら」を並べ、中期秀作の「わたしのハムレット」、「プレイボーイ作戦」、「幸せをよぶ“ラッキー”」、「ハローキューティ先生」、「虹のブロードウェイ」、「ラブレターひきうけます」を配し、最後に表題作である「章子の旅 (4つの愛の物語、STORY 2)」でしめます。
     傑作集シリーズには発表時期の違う作品をまとめました。最初は作品をもう少し厳選して、全10巻で終わろうかとも考えましたが、省くには惜しい作品が多く、結局10巻にはまとめきれませんでした。全11巻というのはちょっと中途半端ですね。しかし残った作品やコラム、イラスト類を集めても12巻めを作るにはやや足りません。そこで第12巻のかわりに、全11巻のボックス・セットの封入特典 (おまけ) をつけることを考えました。

    こやのかずこ選集第8巻〜第11巻 (傑作集シリーズ)。
    左後は第10巻「愛のスクールバス」、右前は第11巻「幸せをよぶ“ラッキー”」。

  12. (BOXセット封入特典) みのり携帯ストラップ
     第12巻のかわりにBOXセットに入っている封入特典は、「いただきま〜す!!」のヒロイン、藤沢みのりのフィギュアがついた携帯ストラップです。

    封入特典 みのり携帯ストラップ
    BOXセット全11巻+封入特典


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