Last Update 2017/06/02 戻る
北側寒囲氏がシナリオ原案を作った「海道」というPCゲームに魅了されてしまったため、北側氏の他の作品も少しやり込んでみました。
北側寒囲氏とは、ゲームブランド「D.O.」で活躍されていたシナリオライターのペンネームです。 単独の個人ではなく、初代は「プラスチックハネムーン」 (2001)〜「れすとあ」 (2003) のシナリオを執筆した松智洋氏。「迷い猫オーバーラン!」や「パパのいうことを聞きなさい!」を執筆してラノベ作家としても活躍され、復活後の「D.O.」で「なないろクリップ」 (2016) の制作に参加されていましたが、2016年にご逝去されました。 二代目はいなだひらまさ氏 (Twitterのハンドルネームです) で、「雪桜」 (2003)〜「Princess Frontier」 (2008) のシナリオを執筆され、現在は故郷の高知県に戻って仕事を続けているそうです。北側寒囲氏お得意の「田舎もの」ADVは主にこの方の感性によるものでしょう。 現在の北側寒囲氏は、2006年頃に発足したシナリオ制作チームさるさるに所属するシナリオライター (長谷川藍氏や佐野晋一郎氏を含む) の共同ペンネームで、特定の個人ではないとのこと。 |
タイトル | 発売日 | ブランド名 | 原画家 | 攻略 | |
01 | プラスチックハネムーン | 2001/05/25 | D.O. | さいとうつかさ | 攻略 |
02 | すめらぎの巫女たち すめらぎの巫女たち特別版 | 2002/07/26 2003/02/07 | D.O. D.O. | 雪一夜 雪一夜 | 未定 未定 |
03 | れすとあ | 2003/06/27 | D.O. | ことぶきはじめ、ぺこ | 攻略 |
04 | 雪 桜 沙紀のらぶらぶはねむ〜ん | 2003/11/28 2004/05/31 | D.O. D.O. | しけー しけー、ことぶきはじめ、ぺこ | 攻略 攻略 |
05 | 海 道 沙紀のらぶらぶはねむ〜ん としあき | 2004/04/23 2004/05/31 2005/01/14 | D.O. D.O. D.O. | ことぶきはじめ、ぺこ しけー、ことぶきはじめ、ぺこ ことぶきはじめ、ぺこ | 攻略 攻略 攻略 |
06 | 夏のひとしずく | 2004/10/15 | D.O. | みたらし候成 | 攻略 |
07 | 杜氏の郷 | 2004/11/26 | ハートブリング | ぺこ | 攻略 |
08 | チュートリアルサマー 〃 (DVD-PG版) | 2005/10/28 2007/08/10 |
すたじおみりす ペレット (AXL) アイチェリー | 瀬之本久史 瀬之本久史 | 攻略 未定 |
09 | 波の間に間に 裕美子さんの新婚日記 波の間に間に ぷらす | 2006/01/27 2006/12/29 2007/08/24 | ブルームハンドル ブルームハンドル ブルームハンドル | ぺこ ぺこ ぺこ | 攻略 攻略 攻略 |
10 | キミの声がきこえる (リニューアルパッケージ版) | 2006/12/01 2012/05/25 | AXL AXL | 瀬之本久史 瀬之本久史 | 攻略 攻略 |
11 | RONDO LEAFLET | 2007/01/26 | Littlewitch | 大槍葦人 | 攻略 |
12 | 秋のうららの まゆのおさな妻日記 秋のうららの ぷらす 秋のうららの (UMD-PG版) |
2007/01/26 2007/08/17 2010/04/30 2011/01/28 | ブルームハンドル ブルームハンドル ブルームハンドル Palace | ぺこ ぺこ ぺこ ぺこ | 攻略 攻略 攻略 未定 |
13 | こなゆき ふるり 冴子の通い妻日記 こなゆき ふるり ぷらす こなゆき ふるり (UMD-PG版) | 2008/03/28 2008/08/29 2010/05/28 2011/05/27 | ブルームハンドル ブルームハンドル ブルームハンドル Palace | ぺこ ぺこ ぺこ ぺこ | 攻略 攻略 攻略 未定 |
14 | Princess Frontier (リニューアルパッケージ版) 〃 (PSP版) | 2008/03/28 2013/05/24 2011/04/07 | AXL AXL Alchemist | 瀬之本久史 瀬之本久史 瀬之本久史 | 攻略 攻略 未定 |
15 | School Captain 会長候補はご立腹 | 2009/08/16 | Digital Lover | なかじまゆか | 攻略 |
16 | はぴとら -Happy Transportation- アイナの新婚日記 | 2009/09/25 2009/12/29 | ブルームハンドル ブルームハンドル | ぺこ ぺこ | 攻略 攻略 |
17 | School Captain 2 会王をねらえ! | 2009/12/31 | Digital Lover | なかじまゆか | 攻略 |
18 | かしましコミュニケーション | 2010/02/26 | AXL | 瀬之本久史 | 未定 |
19 | 制服楽園 Extend | 2010/08/15 | Digital Lover | なかじまゆか | 攻略 |
20 | Dolphin Divers | 2012/06/29 | AXL | 瀬之本久史 | 未定 |
21 | レーシャル・マージ | 2014/04/25 | AXL | 瀬之本久史 | 未定 |
22 | なないろ*クリップ -最後のステージ- 〃 〜星空にメリークリスマス〜 〃 〜虹のステージ〜 (PS3版) |
2016/10/28 2016/12/22 未定 | D.O. D.O. インターレックス | 桜東みくる 桜東みくる 桜東みくる | 未定 未定 未定 |
22 | アイよりアオい海の果て | 2017/06/30 | AXL | 瀬之本久史 | 未定 |
「プラスチックハネムーン」は2週間だけ預かったメイドロボットを教育していくという内容で、「れすとあ」以降のアドベンチャーゲームとは趣が異なります。ストーリーはおまけ程度で、メイドロボットの性格 (どじ、元気、知的、色気、女王の5種類) により言動が変わって、別人のような印象を受ける点がおもしろく感じます。 初日の選択肢でメイドロボットの性格が決定されます。その後の11日間は、メイドロボットの行動選択 (家事等) をすることで性格のパラメータを整えていきます。パラメータは4グループに分類できますが、攻略に必要なのは「従順さ」だけです。その他のパラメータに関しては、性格を変えないように増減に注意する必要があります。この期間の選択肢は攻略には影響しません。Hシーンは初日から拝めることができますが、CGはランダム (?) に表示され、同じCGが何回も表示されることがあります。 12日目以降の選択肢がTrue End到達に影響してきます。5人の人間ヒロインも登場し、それぞれのエンディングも用意されています。 このゲームの最大の難点は、既読スキップがないことです。その他、ウィンドウモードにできない、ロード・セーブしにくいなど、システム面での不備が問題ですが、発売時期を考えるとやむをえないことかもしれません。 「プラスチックハネムーン」攻略フローチャート |
「すめらぎの巫女たち」は伝奇物風の作品で、戦闘パートなどシミュレーションRPG的要素があり、他とは印象が異なりますので、当面攻略対象外とします。未プレイですが、作品の印象は「サクラ大戦」に似ているそうです。翌年、シナリオ、CG、キャラクターボイス (CV) を追加し、「戦闘スキップモード」を搭載した「特別版」も発売されました。 このうちくらきがストーリーに直接関わってくるのが「れすとあ」と「杜氏の郷」です。くらき自身は現在それほどの霊力を持っていませんが、「れすとあ」では満月の夜に主人公が気にかけている少女に関する夢を見させてくれます。「杜氏の郷」では酒に関するうんちくを教えてくれます (ただし、文献的内容で実経験なし)。しかも主人公の家族、高岡家の人間にしか見えないようになっていますが、これは血縁関係だけで決まるわけではなく (もちろん戸籍は無関係)、家族とエッチした相手も見えるようになるので、ヒロインとの関係がバレバレになるというオチがついています。 「雪桜」、「海道」、「夏のひとしずく」ではくらきは本編ストーリーにはほとんど出ず、おまけのサイド・ストーリーに出演して登場人物の心境を示す役割を果たしています (「れすとあ」にもサイド・ストーリーがあります)。 くらきは「杜氏の郷」では酒の神様として敬われますが、他の作品では妖怪扱いされるのが関の山です (目玉親父に例えられたこともある)。「れすとあ」では従妹のなおの監視を頼まれるなどそれなりに役に立っていますが、「海道」では利明に女湯の盗撮を頼まれるなどいいように利用されています (その結末はゲームを体験してのお楽しみ)。 |
「れすとあ」は父の死を契機としておばの家に住むようになった主人公が高校に入学し、バイク部に所属しながら父の残した名車マッハIIIをレストアしていくという話です。 ヒロインには幼馴染、従妹、クラスメート、先生、後輩がいます。男性キャラとしてバイク部の先輩や後輩が出てきます。このうち後輩の男子の一人は、主人公を慕っているという設定で、フローチャートを見ればわかるように女性とつきあわずその後輩を意識して終わるというエンディングもあります。 シナリオ全体は後の作品よりも凝っていて、ストーリーもうまくまとまっていますが、名前も顔も出ないキャラ (学生A、B、店長など) もいて、そのあたりが消化不足のように感じます。また、BGMと効果音だけでキャラクターボイスがないのが、今となっては物足りなく感じます。欲を言えば、バイクがストーリーの核にあるので、各登場人物の愛車の画像や詳細なスペック等の説明があればさらに良かったように思われます。 「れすとあ」攻略フローチャート |
「雪桜」は、雪桜という冬に咲く桜がある北海道の雪深い町で、おじ宅に住むことになった主人公 (高校生) が友人グループと種々の楽しいイベントを経験しながら、ひとりのヒロインと恋仲になるというストーリー展開で、ヒロインとして同い年の従姉、クラスメート2人、先輩、担任の先生の5人が登場します。 すけべな悪友がいるため話がコミカルに展開しますが、恋愛自体はじっくりと進行します。タイトル画を見るとクラスメートの美咲 (天然系) がメインヒロインのようですが、従姉の沙紀 (暴力系) もよいですね。もう一人のクラスメートのこずえ (盗撮系) もよろしいのですが、エッチがやや変態的かも。ストーリー的には担任教師の美里 (美咲の姉で同じく天然系) がおもしろいと思います (友人たちが交際に気づいて驚くところが見ものです)。 全体の感想としては、アイキャッチがしょっちゅう入るので、小エピソードの羅列のような印象を受け、ストーリーの流れを悪くしているように思われます。 「雪 桜」攻略フローチャート 「沙紀のらぶらぶはねむ〜ん」攻略フローチャート |
「海道」というゲームを最初に意識したのは、美少女ゲームにしては変わったタイトルだったためで、気になってしかたなくなって結局ゲームを始めてしまいました。そしたらなかなか感動的な青春物語 (淡い恋物語) だったため、えらくはまってしまいました。この作品がなければ他の美少女ゲームもそれほどしなかっただろうと考えられるので、まさにこの作品が私のゲーム遍歴 (ひいては当ウェブサイト作成) の原点ということになります。 舞台は瀬戸内海に浮かぶ小さな島、松川大島と、その隣にあるさらに小さな島の双葉島。主要登場人物は高校生で、主人公の椎堂和哉になって物語を進めていくというゲームです (ちなみに主人公はプレイヤー自身なので音声はありませんが、他の登場人物の会話にはすべて声優がアテレコしています)。 美少女キャラは5人いて、1人目は主人公のいとこの葵。めがねをかけた優等生のいわゆる「委員長」タイプ (めがねがちょっと怖い)。ロングヘア+カチューシャで巨乳。彼女は親の離婚と失踪のため主人公の家に同居するようになりますが (そこから物語が始まる)、最初は主人公たちと打ち解けようとしません。主人公とその友人たちが彼女の心を解きほぐして、親密になるというのが物語の前半です (このあたりではエッチシーンはぜんぜん出てきません)。 2人目の美少女キャラは、隣家に住む幼馴染の純。髪型はショートヘア、バストは標準とボーイッシュで、直情径行、すなわちケンカっ早い性格です。母親は幼い頃に死別し、主人公の母を慕っています。 3人目は高校の1年後輩の奈美。髪型はツインテールで、小柄な幼児体型 (貧乳) です。この子も考えるより体が先に動く性格で、声が高くてよく通る、旅館の跡取り娘です。 4人目は島の名家の一人娘のしのぶ。ポニーテール+巨乳の、おっとりとした性格で動きもとろい天然少女ですが、実際は主人公たちを後から支える存在で、母親のように男を甘えさせてくれます。 5人目は実は少女ではなく、純の姉の真希。髪型はワンレン、高校の化学の教師で巨乳ですが、下ネタを連発し、主人公へのセクハラも日常茶飯事というイケナイお姉さん風です。 この手のゲームはこのようにタイプの異なる美少女をそろえておいて、いかなるプレイヤーの好みにも対応できるようになっていますが (ちなみに私が一番よかったのはしのぶ)、この作品では珍しく男性キャラ (主人公の親友。恋愛の対象とはならない!) も音声付きで登場します。 1人は伸一。しのぶのいとこで、背が高く運動神経は良好。葵にほれ、断られてもこりずに何度も口説くナンパ体質です (ただし結構好感がもてるいい男です)。 もう1人は利明で、奈美の兄だが旅館の手伝いはほとんどせず、エロゲーム、コスプレ、同人誌、アニメ、特撮、フィギュアに萌える完璧なオタクです。ゲームの影響か妹の奈美を「義妹」とみなして熱愛し、逆に奈美に制裁されて、しかもそれを喜ぶという変態ぶりを示します。 伸一と利明と主人公は3バカと呼ばれる親友どうしで、そのセリフの応酬がなかなかおもしろいのですが、特に利明の連発するオタク発言が笑えます。例えば、 (純の怪力を見て)「連邦の白いヤツは化け物か!?」 (20kgのパワーリストをつけている主人公を見て)「亀仙人並の修行だ」 (妹に対して)「キャスバル兄さんと呼んでくれ」 (島を見下ろしながらの花火を想像して)「ふはは、人がゴミのようだ」 などなど。 とにかく利明の発言はガンダム (それもファースト・ガンダム) ネタが多く、1980年代のノリなのがちょっと気になるところです。21世紀の高校生オタクもこんな発言をするのでしょうか? (利明の部屋に21世紀になってから発売されたゲームのポスターが貼ってあるので、現代であることは間違いありません) 物語では、葵のわだかまりが解けた後で、テスト、文化祭などの行事とともに徐々に特定の少女 (ヒロイン) に好意を寄せるようになっていきます。そして主人公の誕生日の夜に告白し (または告白され)、それから2人は親密な関係になります。その交際の仕方も人それぞれで趣向が凝らされていますが (このあたりでエッチシーンがようやく出てくる)、やがて主人公とヒロインの心がすれ違ってしまう事件が起こります。そしてヒロインを再び自分に振り向かせるために、主人公は新九郎祭という島の一大イベントに参加することになります。 新九郎祭とは、松川大島の神社で花嫁の姿をして待つ乙女のもとへ、花婿候補が双葉島から泳いでわたり、マラソンして、最後に神社の長い石段を登るというトライアスロンのような競争をして、優勝した男が花婿役になるという島伝統の行事です。主人公がその祭に優勝できるかどうかは、ヒロインによって異なるシチュエーションが用意されていて、 葵編では、花嫁役の葵のもとへ伸一と競いますが、ゴール直前で…。 純編では、純は花嫁役を葵に押し付けてしまい…。 奈美編では、奈美の花婿役を主人公と競うために奈美の兄の利明も参加しますが…。 しのぶ編では、しのぶとの仲を引き裂いたしのぶの父親に意地を見せるために…。 と、どのヒロインの場合でも感動のハッピーエンドが待っています。クライマックスシーンで思わず涙ぐむこと間違いなしです (ただし、真希編のみコミカルな展開になります)。 私は悲劇は苦手で、例えばアニメの「フランダースの犬」の最終回なんか絶対に見ませんが、こういうハッピーエンドで感動して涙を流すのはいいですね。パソコンに向かって泣くのははたから見ると不気味かも知れませんが、テレビドラマや映画を見て泣くのと同じですから問題ありません。 「海道」の主題歌「ミカンの香りと瀬戸の海」もなかなかの名曲で (この曲名も18禁美少女ゲームの主題歌とはとても思えません)、CD「みう&サクヤ〜そのキ・セ・キ〜」などに収録されていますが、その歌詞は葵編の場面をもとにしています。 ちなみにこのゲームは利明というオタクキャラが (プレイヤーの共感を呼んで?) 好評だったせいか、同じスタッフによる番外編の「としあき」というゲームも発売されています。こちらは利明が主人公で、「海道」に出た奈美、伸一と主人公だった和哉も登場します。特に和哉は顔と声が出るので必見です (エッチシーンはありません)。また、同じD.O.社から出ている「雪桜」の番外編「沙紀のらぶらぶはねむ〜ん」でも、松川大島が舞台で奈美と利明が登場します (「海道」、「としあき」、「沙紀のらぶらぶはねむ〜ん」はゲームダウンロード・サイトなどからダウンロード版が購入できます)。 「沙紀のらぶらぶはねむ〜ん」は、「雪桜」の主人公の裕司が従姉で婚約者になった沙紀といっしょに「海道」に出た利明の家の旅館へ旅行に来るという話で、「雪桜」の話の翌年 (高校3年生時) の8月後半頃、つまり「海道」のストーリーが始まる直前頃の話となります。利明はあまり暴走しませんが、裕司が新九郎祭の予行で苦行を強いられます。ヒロインを選ぶことはないので、シナリオは短かめです。 「としあき」は利明が主人公ですが、和哉の従姉 (葵) がいるがもう喧嘩はしていない、和哉の恋人はまだいない、半年ごとに転校する久美子の転校が知り合ってから2週間後という事実から、時期は「海道」のストーリーが始まって間もなくの9月後半頃と思われます。ハイテンションな利明に和哉や伸一が性格に合わせた呼び出され方をするところが見物です。やはりヒロインを選ぶことはないので、シナリオは短かめです。 その他、海道のオリジナルムービー (前後編約23分、エッチシーンなし)、デモムービー (5分20秒、カットあり)、オープニングムービー (2分、なし) が無料で公開されています。 「海 道」攻略フローチャート 「沙紀のらぶらぶはねむ〜ん」攻略フローチャート 「としあき」攻略フローチャート |
「夏のひとしずく」は瑞科 (みずしな) という高原が舞台で、個人的にはその雰囲気が大変気に入っています。 主人公は高校生で、家はペンションを経営しています。ヒロインとして、心臓が悪く東京から静養に来ている女子校生 (「女子高生」と書くと問題があるらしい)、主人公を兄と慕う幼馴染の後輩、同級生の気の強い委員長、担任教師、そして義母の5人が登場します (担任教師編と義母編はストーリーが短くなっています)。大きな事件は起こりませんが、ほのぼの、まったりとストーリーを楽しめる良作です。 キャラの立ち絵は少し癖がありますが、1枚絵のCGはきれいに仕上がっています。 番長風ときざ男風の親友が出ますが、彼らの言動よりむしろ実家であるクレープ屋と喫茶店の様子がよく描かれています。 「夏のひとしずく」攻略フローチャート |
「杜氏の郷」は雪国 (新潟) の酒造業をストーリーの核に置いた作品で、小さな酒造業者の義理の息子となった主人公 (高校生) が酒造りを体験していく様子がたんねんに描き込まれている秀作です。 ヒロインは双児の義妹 (天然系と暴力系)、クラスメート2人 (郷土料理屋の娘とライバル酒造の娘) で、郷土料理屋の女将とねんごろになるという分岐もあります。中盤で主人公の家が経済的な破綻に追い込まれ、頼みの杜氏がライバル酒造に引き抜かれるという事件が起こります。そこで主人公が初心者ながらがんばってすぐれた酒を造るという (多少無理な設定の) 結末が用意されていますが、郷土料理屋の娘と恋愛関係に陥ると酒造りから話が離れて郷土料理屋を継ぐという結末になってしまいます。 男性の親友として、ハンサムだけど幼女嗜好という性癖がある友人と少女っぽく見える友人が登場しますが、印象は弱めです。 「杜氏の郷」攻略フローチャート |
「チュートリアルサマー」はやや趣が異なる作品で、苦学生の大学生が主人公で、恩師の教授の孫娘の家庭教師として地方の海沿いの町を訪れます。 ヒロインは3人姉妹 (三女は機動戦艦ナデシコに出たホシノ・ルリそっくり) と大学の先輩 (近くの遺跡の発掘に訪れ3姉妹の家に住むことになる) ですが、ストーリーの前半で主人公は4人のヒロインと次々に関係をもってしまい、3P、4Pもありと、北側作品の中ではエッチ度が高い作品です。 後半で一人のヒロインを選ぶことになりますが、同時に姉妹に3億円という借金返済が背負わされ、長女が悪人に愛人になるよう強要されたり、マフィアやテロリストに襲われたりと、非日常的なストーリー展開になってしまいます。 変態的な男性キャラも出ますが、インパクトはそれほどありません。 「チュートリアルサマー」攻略フローチャート |
ゲームメーカーのブルームハンドルから販売された第1作で、続く作品とともに四季をテーマにしており、この作品は「夏」編のようです (2009/08/24追記:秋編の「秋のうららの」と冬編の「こなゆき ふるり」は発売されましたが、明らかな春編は出ないようです)。 「波の間に間に〜さざなみ診療所〜」は離島に流されたへっぽこ研修医が苦労して一人前の医師になっていく姿を描いたもので、大きな事件は起こりませんが、ストーリー的には最も読ませる作品に仕上がっています (離島に天才外科医が流されるというマンガやドラマがありましたが、この作品の主人公は本当に最初はへっぽこです)。 ヒロインは怒りっぽい暴力ナース、未亡人とその娘、心臓の悪い少女、スナックの若いママさんの5人ですが、最後の2人はストーリーが短かめになっています。 「裕美子さんの新婚日記」は「波の間に間に」の外伝でシナリオが短いファンディスクです。「波の間に間に」と「裕美子さんの新婚日記」を同梱した「波の間に間に ぷらす」も発売されました。 「波の間に間に」攻略フローチャート 「裕美子さんの新婚日記」攻略フローチャート |
「キミの声がきこえる」の内容は、鈍感で優柔不断なのになぜかもてる主人公が、都会と田舎の2つの舞台で、7人のヒロインの間で揺れ動くというもので、ヒロインは2人のメイン・ヒロイン (都会の桜と田舎の泉)、1人のサブメイン・ヒロイン (義妹の美由紀) と4人のサブ・ヒロインに分かれます。素直になれないが主人公に尽くそうとする桜と、幼馴染で昔から主人公を慕っている泉の2人のうちどちらを選ぶかというのがストーリーの骨子で、この手のゲームでは優柔不断な主人公はけっこうプレイヤーから嫌われますが、こんな女性2人に慕われたら優柔不断になっても当然でしょう。やはり純愛アドベンチャーなので、この2人以外のサブ・ヒロインに気を移したら、やや悔いの残るハッピー・エンドで終わります (しかし自分なら、美玲か桜花か空子に誘惑されたら一発で落ちてしまう…)。ただし美由紀だけは、その一途さからか皆からの祝福を受けるようになっています。 メイン・ヒロインの攻略は比較的簡単でしたが、それでも最初は都会編と田舎編の分岐を決める選択肢に迷いました。美由紀ルートは共同生活編という第3の主要ルートに含まれ、これも分岐点を探すのにちょっと苦労しました。4人のサブヒロイン攻略は、それぞれ2つのコースが用意されており、ひとつはメイン・ヒロインにつれなくして強制的に入るコースと、一部メイン・ヒロインに好意的な選択肢を選んで最終的にメイン・ヒロインとサブ・ヒロインのどちらかを選ぶ選択肢を経由して入るコースです。桜と泉のどちらのメイン・ヒロインの、都会編と田舎編のどちらから分岐するのかということがわかればサブ・ヒロインの攻略は簡単です (分岐点がわからないと途方にくれます)。 ヒロインを半分くらい攻略した時点で、シナリオのフローチャート全体がシンメトリック (左右対称) な構造をしているのに気づきました。そこまでわかれば、残りのヒロインの攻略パターンが予想でき、のんびり進めていたこのゲームも終盤はスムーズに進めることができました。 男性サブキャラとしてヲタクの政宗が出ますが、ヲタク度のインパクトはそれほど強くありません (それにしても絵馬に描いた触手の絵がうまい!…いや、実際に描いたのは原画家の瀬之本氏だからうまくて当然ですけどね)。むしろ好感のもてる親友として描かれています。美少年の海の女装姿はメイド服だけ登場します。「やまとたける作戦」のイベントではロリコン議員を悩殺しますが、その時の姿が見れないのはちょっと残念でした。 敵役の岩井権十郎 (主人公の元友人) が田舎編では最後には主人公に協力して旅館を救うのを手伝ってくれます。友人に戻った後の岩井の笑顔は実にいいですね (男ですけど)。ヒロインに好かれるだけでなく、こういう展開があるのはすごくいいと思いました。 さて、ゲームの感想ですが、瀬之本久史氏原画のCGは1年前の作品である「チュートリアルサマー」よりさらに進化していて、立ち絵にもアップ画像が多く、ビジュアル的には秀逸でした。シナリオにも大きな欠点はなく、各ヒロインは魅力的で、十分に満足できる作品でした (感動シーンは特にありませんでしたが)。海とねんごろになるという気色悪いルートもあればもっとよかったのにと思います。 しかし最大の不満点があります。このゲームには主題歌「プチタミ」のほか、桜、泉、美由紀のキャラクターソング (それぞれ「サクライロ」、「ロンド」、「ひだまりの夢」) が作られています。しかし、これらは4枚の予約特典CDに別々に収録されていたので、ゲームを1本買っても全4曲をそろえられません。ボーカルも茶太、霜月はるか、真理絵、片霧烈火各氏ときれいどころ (?) をそろえているだけに、簡単に入手できないのは不満でした。せめて主題歌以外の曲についてもショート・バージョンをウェブで無料公開してほしかったです (ゲーム内では、攻略するとそのヒロインの歌をおまけ画面で聞くことができるようになります)。 「キミの声がきこえる」攻略フローチャート |
タイトルロゴを見ると、このゲームの正式タイトルは「VICTRIAN VISCOUNTESS & MAIDENS -RONDO LEAFLET- The Suffering of Steward Matthew」(ビクトリア朝時代の女子爵とメイド達の物語『ロンド・リーフレット』副題:執事マシューの受難) となっていて、そのタイトルが示すように英国ビクトリア朝時代の貴族の屋敷を舞台にした物語です。 登場人物は、主従関係をわきまえず何回もクビになった経験があるダメ執事マシューを主人公として、その周りに、少女だが誇り高い貴族 (女子爵公女) で、それでいて使用人に親身な当主ロビィや、冷淡で複雑な過去のあるニナ、失敗ばかりのコレット、すぐさぼるノーラといった一癖も二癖もあるメイドたち、サーカスから脱走してきた特殊能力を持つ少女リタが配置され、次々と起こる難題を経験してマシューが少しずつ執事として成長していく様が描かれています。 その独特の舞台の雰囲気を醸し出しているのが筆記体風のフォントや西洋骨董のアイコンで、原画家大槍葦人氏の水彩画風の美しいCGがその作品世界を彩ります。 このお話には現代風のギャグやヲタク (的なもの) は出てきません。シャーロック・ホームズや小公女と同時代の英国貴族社会の雰囲気を存分に味わえるよう、このゲームは全14〜15話の連続ドラマ形式になっており、マルチエンディングではあるもののシナリオの複雑な分岐はなく、作品世界に没頭できるようになっています。この手のゲームとしては珍しく、主人公にもキャラクターボイスがあるので、会話を耳で楽しみながらのんびりとストーリーを追うことができます。そういう意味で、「キミの声がきこえる」は、従来の北側氏の作風を踏襲したものであるのに対し、「ロンド・リーフレット」は新しい境地を築いた作品といえるでしょう。 それにしても、メイン・ヒロインのロビィと恋仲になるのは、倫理的に問題がありそうな…(そういうゲームもありますけど)。リタも幼すぎる気がします (そういうゲームもありますけど) が、数年後のエピローグでリタの身体が成長した兆しはあまり見られないので、ひょっとしたら見た目よりも年を食っているのかも。 ちなみに好きなキャラはクリス。アンディ (ロビィの幼馴染の伯爵公子) から紹介された有能なメイド (正体は…?) ですが、ロビィやニナよりもクールでかっこよく、1話きりしか出ないサブキャラですが『金田一少年の事件簿』の高遠遙一や『名探偵コナン』の怪盗キッド (こういう例を出すと正体は見え見え) みたいに何回も出してほしかったと思います。 次に好きなのは同じくメイドのノーラ。ノーラもゲームでは攻略対象とはなりませんが、さぼりと噂話とつまみ食いが大好きで、その開き直った態度には清々しさすら感じます。以外と有能かつ剛胆でもあります。…彼女のような使用人がいたら正直困りますが。とはいえ、ノーラが主人公と恋仲になるシナリオもあれば、意外性が出てよかったのにと思います。 やはり惜しいキャラはユーリ (豪商の息子) ですね。父親からはロビィを落とすように言い含められてアシュレイ家と交流を持つようになりますが、マシューを気に入ってすぐにお尻を触るようになります。…そのあたりをもう少し発展させれば、ゲームの購入者層を広げられると思いますけどね (私にはその手の趣味はありませんが、…ちょっと見てみたい気もします)。 とにかく、このゲームには感動的 (感傷的) な話もあり、その作品世界の雰囲気が独特ですばらしく、なかなか他にはない作品だと思いますので、是非一度体験されることをお薦めします。 「RONDO LEAFLET」攻略フローチャート |
ゲームメーカーのブルームハンドルの第2作で、「秋」編です。 「秋のうららの」では北側氏は企画・監修を担当し、実際にシナリオを執筆したのは佐野晋一郎氏です。このコンビは名作「海道」を手がけているので、この作品も期待してプレイしてみました。しかし、メインヒロインの小鈴は、最初は主人公には他人として遠慮していて、それがいつの間にか兄として慕うようになりますが、そのあたりの心理の移り変わりがよくわかりませんでした。また、サブヒロインの鮎は高ビーなのですが、高ビーに見せかけて (照れて) 親切にする場面と、ただ単に高ビーなだけの場面とがあって、鮎の性格がわかりにくい気がしました。秋の季節感も特にありません。貧乏生活の清貧とした雰囲気もあまりありません。シナリオの不満点はその程度で、全体としてはハートフルなストーリーでした。 このゲームの最大の不満点は、シナリオやCGではなく、ロード・セーブ画面です。14個ずつセーブできる画面が5面あり、その他にクイックロード・クイックセーブがあるのはよいのですが、ロード・セーブボタンを押すと必ず第1面が開きます。第2面にセーブしたい場合に、いちいち第1面から第2面に移る操作をしなければならず、それを毎回繰り返すのでとても面倒でした。最後に開いた面が最初に開くようにしてくれたらよかったのにと思います (この不満点は次回作の「こなゆき ふるり」にも引き継がれています)。 「秋のうららの」をプレイしていると、パソコンのメモリ使用率がどんどん増えていきます。モニタしてみると、通常ならどんなにアプリケーションを平行して動かしていても使用率60〜70%程度ですが、「秋のうららの」単独プレイでは徐々に使用率が上がり、95%を超えてしまいます (ちなみにパソコンのメモリは750メガバイトです)。この現象は他のゲームでは経験していません。プレイ時は定期的に終了して再び立ち上げるようにした方が無難です。 「まゆのおさな妻日記」は「秋のうららの」のファンディスクです。佐野晋一郎氏のシナリオで、ついでにプレイしてみました。基本的にエッチシーンばかりです。なお、「まゆのおさな妻日記」と「秋のうららの」を同梱した「秋のうららの ぷらす」も発売されました。 「秋のうららの」攻略フローチャート 「まゆのおさな妻日記」攻略フローチャート |
ゲームメーカーのブルームハンドルの第3作で、「冬」編です。 「こなゆき ふるり」は、町おこしのため急きょ結成されたカーリング・チームの監督となった主人公が、選手として起用された町内の美人お姉さまがたと仲良くなるというストーリーです。軽快で読みやすいシナリオで、コミカルで楽しい上に、攻略も比較的簡単です。 ツンデレ・キャラの小雪 (隣家の幼馴染)、無口キャラの麻美、おっとりとして優しい朋美の3人のメインヒロイン (いずれもほぼ巨乳) に加え、元気な同級生の冴子、高ビーな先輩の伊織、クールで実は百合の咲という、3人のサブヒロインがそろっています (ロリっ子や年増キャラはいません)。 メイン中のメインヒロインは、タイトル画から見て小雪のようですが、個別ルートに入ると小雪はフィギュアスケート、麻美は牧場経営に話が移り、カーリングからは遠ざかります。一方、朋美ルートでは最後までカーリングを続けますので、このゲームのタイトルからすると朋美が真のメインヒロインにふさわしい気がします。 小雪は大学受験を控えた身なのに、センター試験直前のクリスマスや正月にフィギュア復帰をもちかけられたり、カーリングの合宿に強制参加させられてしまいます。フィクションながら大丈夫かい?と思わずツッコんでしまいます。サブキャラ (男) の流石は2次元オタクですが、「アニメをエンコ (エンコード) する」などと言ってるところはさすが現代のオタクですね。オタクも1、2年で進化しますから、流行を追うのが大変です。 なお、このシナリオには鬱エンディングはありません。意にそわない結婚を迫られる麻美ルートがやや鬱的ですが、恋敵となるはずの男がおバカですので、あまり気にはなりませんでした。 メーカーのブルームハンドルのサイトでの人気投票を見ると、冴子が一番人気のようです (見た目は地味?)。しかし私は、キャラの意外性から伊織と朋美の方が好きですね。どのようなキャラクターとシナリオかは、実際にプレイして確かめられることをお勧めします。 「冴子の通い妻日記」は「こなゆき ふるり」のファンディスクです。個人的には伊織の外伝が欲しかった…。なお、「こなゆき ふるり」と「冴子の通い妻日記」を同梱した「こなゆきふるり ぷらす」も発売されます。 「こなゆき ふるり〜柚子原町カーリング部〜」攻略フローチャート 「冴子の通い妻日記」攻略フローチャート |
「Princess Frontier」は、西洋の中世風の王国の、辺境の田舎町が主要な舞台で、主人公は騎士くずれの剣士 (国境警備隊隊長)、ヒロインには王女や神官に商人、サブキャラには伯爵公子や魔術師がいます。国境の森の中にはハーピーやドラゴンなどのモンスターが徘徊しています。この設定からドラゴンクエストのようなRPGを想起しますが、神官や魔術師は特に魔法が使えるわけではありませんし、ゲーム内にRPGパートがあるわけでもありません 。 一見のどかな田舎町に左遷された主人公のまわりに4人のヒロインが集い、いろいろな出来事を体験しているうちに誰かひとりと恋仲になってしまうというオーソドックスな展開です。コミカルな話もあればシリアスな事件もあり、緩急相まって楽しめるシナリオといえるでしょう。 この中世物語にもオタクのサブキャラ (伯爵公子のジン) がいます。ジンは他の北側作品に出てくる男性サブキャラよりも活躍していて好感が持てました (ゲーム内では変態扱いされています)。まじめな騎士のアロンゾの態度も楽しめました。 瀬之本久史氏のCGは相変わらず美しく、特に女性の裸が輝くようにきれいです。また、ちょいキャラで気になったのが蛇使いの少女でした。口がきけない (キャラクター・ボイスがない) 設定ですが、周りに立てている看板に「とかちつくちて」とか妙な文言が…。 シナリオは攻略フローチャートに示したように構造は単純で、攻略に迷うことはないでしょう。ただし、どっちがヒロインに好意的な選択肢か迷うものもありました。例えば、ミント・ルートで盗み聞きを「ちょっとだけする」のと「しない」のと、どちらが結果的にいいのか、選択肢の文言を見るだけでは判断が微妙です。そこで選択肢の組み合わせをいろいろ変えてチェックしたのですが、このゲームは「キミの声がきこえる」と同じように章ごとにスキップができるので、その点はフローチャートの確認に便利でした。よくあるハーレム・ルート (たいていは夢オチ) がこのゲームにはなさそうなのはちょっと残念でした。 「Princess Frontier」攻略フローチャート |
「School Captain 会長候補はご立腹」は、同人作家なかじまゆかさんが主催するブランドDigital Loverの作品で、コミケで発売された同人ゲームです。どういう経緯か北側氏がシナリオを担当しています。 ヒロインはツンデレの幼馴染1人だけで、全体に短いシナリオです。CGは十分にきれいで、ゲームシステムもストレスを感じない仕上がりですが、スキップがテキストの既読か否かを判別できないようで注意が必要です。 シナリオは攻略フローチャートに示したように構造は単純ですが、途中エンドが4か所にあります。ヒロインに好意的な選択肢か迷うものもありますし、シナリオの分岐に関係しない選択画面もありました。欲を言えば、生徒会長選挙の対立候補となる円行寺まりのルートも欲しいところです。 「School Captain 会長候補はご立腹」攻略フローチャート |
(同人ゲームを除けば) 久々の新作です。ブルームハンドルからの発売で、原画はいつものぺこ氏です。「春」編ではなかったのが残念です。北側寒囲氏が代替わりしたことが原因でしょうか? 片田舎の小さな浮島にある空運業の会社の社長をしている主人公が、姉代わりのアイナ、幼馴染みのライカ、商売敵の娘クラウ、シルフィード (フライング・ロッドという杖を使って空を飛ぶ職業) のリミア、クラウのメイドのエイミらに囲まれながら家業に奮闘するというお話で、日本のお話ではなく遠い未来の世界が舞台です。 攻略対象はメインヒロイン4人のみで、サブキャラ・ルートやバーレム・ルートがないのが残念です。 ちなみに初回限定版特典として、オープニング主題歌のショートバージョンと、4人のメインヒロインのエンディング主題歌4曲のフルバージョンが収録されたサウンドトラックがつきました。なぜOP主題歌がショートバージョンかというと、フルバージョンは音楽CDとして別に市販されたからでしょう。 「アイナの新婚日記」は「はぴとら」のファンディスクです。本編では攻略できなかったアイナといちゃいちゃするストーリーです。 「はぴとら -Happy Transportation-」攻略フローチャート 「はぴとら外伝 アイナの新婚日記」攻略フローチャート |
「School Captain 2 会王をねらえ!」は、上記した「School Captain 会長候補はご立腹」と同じくDigital Lover制作で、コミケで発売された同人ゲームです。 立ち絵で登場人物の表情を示す際に線画が使われている点では、前作「School Captain 会長候補はご立腹」よりも手抜きの感が否めません。なお、前作とは (生徒会長選が絡むという共通点を除くと) ストーリー上のつながりはありません。生徒会長選なのになぜか剣を使った武闘大会になっています。 サブタイトルの「会王をねらえ!」は、もちろん「エースをねらえ!」 (…というよりは「トップをねらえ!」か) のパロディであるからです。 「School Captain 2 会王をねらえ!」攻略フローチャート |
「制服楽園 Extend」も同人作家なかじまゆかさんが主催するブランドDigital Loverの作品で、コミケで発売された同人ゲームです。 選択肢は現れず、1本道のストーリーとCGを楽しむだけのものです。 ストーリーは、バイト仲間でつきあうようになった瑛太と夏菜ですが、仲が進展しないので夏菜の方から積極的にアプローチし、瑛太のアパートや閉店後のバイト先やラブホテルで、時にはローターを使ったりしてしちゃうというものです。 浮気や倦怠期、バイト辞職の脅威にさらされながら、交際を続けていくというさわやかなお話です。 「制服楽園 Extend」フローチャート |
かしましコミュニケーション 榛名/エスト/円/純 |
Dolphin Divers エルナ/月海 みなも/理帆 |
レーシャル・マージ エルル/アリシア/メリル/フィリス/モリー |
なないろ*クリップ 広美/啓子 沙夜/美智留/瑠亜 柚子葉/マリア |
なないろ*クリップ クリスマスパック |
アイよりアオい海の果て シオン/アイ/サンゴ ナタネ |